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    神戸・元町商店街のミニシアター『元町映画館』さんのページに2018年にUPしてくれていました

    『四万十 いのちの仕舞い』岩崎順子さん×溝渕雅幸監督トーク開催しました

    『四万十 いのちの仕舞い』2/16(金)上映終了後、「ガンが病気じゃなくなったとき」(青海社)の著者である岩崎順子さんと溝渕雅幸監督のトークを開催しました。

    岩崎さんは23年前、肺がんだったご主人を自宅で看取られました。
    当時、在宅医療専門医や訪問看護などは無く、制度も整わない中で、痛みのあるがん患者を自宅で看ることは大変でした。
    3人のお子さんがまだ小さいときのことで、その大変さは想像が届かないほどです。

    5年後の生存率は10人のうち2~3人と医師に告げられたとき、ご主人は「そんなに生きられる可能性があるのか」と言うほどに前向きな性格の方でした。ところががんに伴う痛みが増すごとに冷静な自分を維持することが難しくなったそうです。ある日友人のお坊さんに夫婦で話しに行くと、ご主人が今できることを2つ教えられました。ひとつは〈周囲の人たちに信頼を残すこと〉、もうひとつは〈子どもたちに生きた姿を残すこと〉。その言葉を聞いて、自宅での最期をご夫婦で選ばれました。

    今日できたことが明日にはできない、そんなことの連続の日々で、「先が見えない」ことが何より不安だったと岩崎さんは言います。
    60kg台だった体重も最期には30kg台となり、お子さんたちも徐々に弱りゆく父親の姿を目にしながらの生活でした。

    最初こそお子さんたちに動揺がありましたが、近所に住む岩崎さんのお姉さんの励ましもあって、父親の頑張る姿を応援するようになったのだそうです。
    がんに出会ったことで、歩くこと、お風呂に入ること、特別に思ったことなど一度もなかった日常のひとつひとつが「“当たり前”ではないんだな」と気づいたと岩崎さん。

    95年の阪神淡路大震災の死者は6500人弱(関連死は含まず)、これは甚大な被害ですが、その年の日本の全死者数は92万人でした。
    多くの死は普段身の回りにあるはずなのに、そこに全然気づかない。“人々の意識にのぼらない死”の圧倒的な数を目の当たりにして、怖いと感じたと溝渕監督は言います。
    そのことが現在のような作品を作るきっかけになりました。

    最初は亡くなった父親に近づけずにいた小さなお子さんたちが父親の躯を触っているうちにだんだん寄り添ったりお腹の上に乗ったりと、生前と同じように父親と遊び始めた姿を見て、子どもたちも“死”を間近で体験できて良かったと岩崎さんは話します。
    “良い仕舞い”は命のバトンを次の世代に繋げていると感じると溝渕監督。死は生と表裏一体。
    今ある生は死に支えられていると言っても良いのかもしれません。
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